最近の交通事故発生状況は昔と比べてどうなのか

2023年10月29日

平成生まれの人(もちろん令和生まれの人も)はご存知ないかもしれませんが、昭和には交通戦争と呼ばれる時代がありました。

昭和45年の交通事故の死者数は16,765人。日清戦争の戦死者数が17,798人(総務庁 日本長期統計総覧 による)、それに匹敵する死者数だったので交通戦争と呼ばれていました。

2022年の日本国内の交通事故の死者数は2,610人、昭和45年と比べると1/6以下に減っていることになります。

私はまだ昭和45年には存在していませんでしたが、当時は毎日45人以上が事故で亡くなっていた計算になるので、その頃のニュース番組がどんな感じだったか気になります。

弊社は愛知県にありますが、愛知県は交通死亡事故でワースト1位の常連と言う不名誉な記録を持っていました。しかし、令和に入ってから状況が少し変わっています。相変わらずワースト上位ではありますが、令和に入ってから1度もワースト1位になっていません。愛知県民の皆さんはこのことをご存知かな?愛知県警の努力と県民の意識が交通死亡事故を減らしたのだと思います。

愛知県は確かに交通事故死者数は多いのですが、冷静にデータを分析すると愛知県=危険な県だと判断するのは誤りです。都道府県別の交通事故死者数は人口と車の保有台数も考慮しないといけません。都道府県の人口ランキングでは愛知県は4位、自動車保有台数ランキングは1位です。

以下のサイトに自動車1万台あたりの死者数のデータがありますが、愛知県は0.4人とかなり優秀じゃないですか!?
http://grading.jpn.org/y2625004.html

と言うわけで、愛知県=事故の多くてヤバい県だと決めつけないで!とアピールしてみました。

日本国内の話はこの辺にしておいて、次はインドのお話。

インドの交通事故の死者数は別次元で、毎年15万人程の命が交通事故で失われているそうです。毎年15万人と言う数字は、毎日で言うと400人以上の死亡事故が発生している計算になります。急激に自動車の台数が増えている状況で、インフラが整備が追いついていなかったり、交通ルール遵守する意識が極めて低いことが主な原因だそうです。牛等の動物もウロウロしていますし…。

そんなインドでも本腰を入れて死亡事故を減らさなくてはならない、と国が動いた事件が去年発生しました。タタ・サンズの元会長のサイラス・ミストリー氏が交通事故で亡くなってしまったのです。タタ・サンズはインドの自動車メーカー”タタ・モーターズ”を傘下に擁しています。サイラス・ミストリー氏は乗用車の後部座席に座っていた時に事故に遭いましたが、シートベルト未着用だったそうです。それ以降インドでもシートベルト着用を訴えるようになりました。

また、インドにはRASSIと呼ばれる機関があって、交通事故のデータを収集、科学的にデータを分析して交通事故やその犠牲者を減らそうと努力しています。RASSIには日本の自動車メーカーもコンソーシアムを結んでいます。まだ限られた地域限定になりますが、このような活動がある程度上手くいって事故が減っているエリアもあるそうです。でもインドは広いし、どんどん人口や車の台数も増えるので今後の交通事故の状況がどうなるのかはまだ分かりません。

さて、10月も残り2日、今年もあと2ヶ月しかありません。1年で最も交通事故死者数が多い月が12月、その次に多いのが11月です。暗くなるのも早くなり、年末が近づくと慌ただしくなるからでしょうか。いつも運転には注意が必要ですが、特に来月・再来月はいつも以上に安全運転で、早めのランプ点灯を心がけましょう。

好きな車と、暮らそう。

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