新車ラッシュの代償はアフターメンテナンス崩壊

2026年9月4日

中国車は品質も上がり、衝突安全性も欧州車に負けないどころか、ユーロNCAPでも中国車が★5を連発していて、点数だけ見れば欧州車と遜色ない、あるいは上回る例も出てきています。

確かに中国の自動車メーカーの進化の勢いは、目を見張るものがあります。開発速度が速い中国は、2026年1月〜6月のわずか半年間で、約650車種もの新型車・改良モデルを投入しています。ほぼ1日に4車種というペースです。

ところが、次々と投入されるニューモデルが、アフターメンテナンスを崩壊させる恐れがあります。

過剰モデル投入がアフターメンテナンスを崩壊させる理由

過剰に新型モデルや改定モデルが投入されると、アフターメンテナンスにどんな悪影響を与えるのでしょうか。

  1. メーカーの消滅リスク
    乱立する中国の自動車メーカーは、過酷な価格競争や開発競争が起こっています。一部の勝ち組メーカーは生き残りますが、大半は消滅することになります。メーカーが消滅すると、部品供給が止まるだけではなく、車載アプリやクラウドサーバーとの通信も途絶えることになります。
  2. モデルチェンジのたびに変わる部品
    モデルチェンジやマイナーチェンジが入るとたびに、使用している部品やECU等が変わると、抱えきれないほどの型データ管理を強いられます。また、その在庫維持にも限界があります。金型の保管や予備部品の保管をし続ける負担がサプライヤー側にとって重すぎて、いずれその余力が尽きる日が来ます。
  3. サードパーティ部品が入る隙が無くなる
    モデルが増えすぎると、ロングセラーやまとまった台数の販売が難しくなります。そうなると、サードパーティ部品の開発コストが採算ライン(ロット数)を越えられなくなり、安価な補修部品が流通し難くなります。

アフターメンテナンスを崩壊すると…

アフターメンテナンスが崩壊すると、単に乗っている車の維持が困難になるだけではなく、自動車という資産価値も消滅します。

基本的に自動車は、「長い期間適正な維持コストで乗り続けられること」が資産価値を維持する最大の要因と言えます。

アフターメンテナンスが困難になってしまったら、乗り換えたい時の下取価格が二束三文になる恐れがあります。

あまりリセールのことを気にしていたら車選びがつまらないものになってしまいますが、アフターメンテナンスが崩壊するようなメーカーの車種は基本的には買わないほうが良いと思います。


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