チリの排ガス規制が欧州並に厳しい理由

2026年8月31日

南米のチリは、多くの国と自由貿易協定を結んでいるので、自動車の関税が0%で輸入されます。また、チリは自国に自動車メーカーがないので、特装車等の例外を除けば基本的に全て輸入車になります。

以上のことから、チリは世界中から自動車を輸入していて、国内で世界各国のメーカーを競わせるという特殊な自動車マーケットを持っています。

チリの排ガス規制は欧米並

チリの排ガス規制はチリ環境省と運輸通信省が主導し、欧米並みの厳しさとなっています。

具体的には以下の通りです。

乗用車・小型商用車(SUV、ピックアップ等)

  • Euro 6b: 2022年9月から導入済み。
  • Euro 6c: 2025年9月から義務化が開始。

チリは乗用車のEuro 6b導入では南米でも早い部類に入ります。

なぜチリは排ガス規制が厳しいのか

ブラジルやアルゼンチンは自国に大規模な自動車工場やサプライチェーンを抱えているため、自動車ロビー団体や労働組合の反発により排ガス規制の強化が遅れがちです。

たとえそれが外資であっても、政治的な発言力(圧力)や排ガス規制猶予のインセンティブが強力に働きます。具体的には、ブラジルやアルゼンチンは自動車産業が製造業の雇用の割合が大きくなっているので、それらの企業の負担を強いる政策には及び腰になります。

一方、チリはそういった忖度をする必要がありません。産業保護の制約がないので、規制を厳しく、環境立国をアピールすることもできるのです。

同じ南米でも、自動車産業の有無によって国の選択肢がここまで変わるというのは、非常に興味深い事例だと思います。


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