あなたの車、大丈夫?夏に備える“車内の断捨離” 置きっぱなしの落とし穴

2025年5月10日

2週間予報を見ると、最高気温が30度近くになる日が連続しています。

これから夏に向けてどんどん気温が高くなりますが、車の故障以外にも注意したいのは、車内の”物”です。車内の環境は人によって様々です。最小限の物しか載せていない人もいれば、ゴミ屋敷の如く大量の物が載っている人もいます。面倒なのでつい置きっぱなしにしがちですが、基本的に自動車車内の物は最小限にしておいたほうが良いです。

載せっぱなしを避けたいもの

  • 薬類(薬、サプリメント)
    薬やサプリメントは熱で化学変化を起こし、本来の効能が失われる恐れがあります。
  • 日焼け止め・化粧品
    日焼け止めや化粧品を車の中に入れっぱなしにしている人は意外と多いのでは無いでしょうか。高温にさらされると成分が分離したり変質して、日焼け止めの効果が落ちるだけではなく、最悪肌トラブルになるリスクがあります。例えば食事中等の短時間であっても、炎天下の車内に置きっぱなしにするのは避けたほうが良いでしょう。
  • バッテリー類・電子機器
    モバイルバッテリーはもちろん、バッテリーが内蔵されている電化製品、スマートフォンやタブレットはかなり危険です。バッテリーが高温にさらされると膨張し、最悪発火や爆発します。ドライブレコーダー等の車載装備として販売されている機器は、熱対策がされていますのでその限りではありませんが、説明書を見ると“極端な高温環境での長期的な放置は避け…”のような注意書きが書かれていることが多いです。
  • サングラス
    サングラスを車内に入れっぱなしのひとはかなり多いと思います。特に注意したいのは多くのサングラスが採用しているプラスチック製レンズのサングラスです。UVカットの為に用意していたサングラスのレンズが、高温によってUVカット効果落ちている可能性があります。

    最近の車のガラスはUVカット仕様が多く、ドライブ中は問題ありませんが、高温の車内に長期間放置されたサングラスを使用して釣りやゴルフをする場合、白内障など目のトラブルにつながる恐れがあります。
  • 靴やサンダル
    靴やサンダルは、使用している接着剤の劣化が早くなります。また、ソール部分のポリウレタンやゴムが水分や湿気と反応して起こる加水分解が促進され、脆くなります。最悪焼きハマグリのようにパッカーン…なんてことも。

まだまだ他にもたくさんあります。基本的にプラスチック、革製品、電子機器、スプレー類、楽器、スポーツ用品、可燃物…、繰り返しますができる限り物を載せっぱなしにしないほうが良い、と言うことですね。

意外と知られていない車に物を載せっぱなしにしない方が良い理由

車に物を載せっぱなしにしないほうが良い理由は、ここまで述べてきた内容にとどまりません。車の装備品や車内での使用を前提として作られている製品以外は、高温環境での使用や保管を想定していないものがほとんどです。こうした一般品は、想定外の高温によって変質・劣化するだけでなく、分解・揮発して人体に悪影響を及ぼす化学物質を放出する可能性があるのです。

車内に持ち込む物を適切に選別することは、安全かつ健康的な車内環境を保つことにも繋がります。

そして最後に、言うまでもありませんが、最も避けるべきは、人やペットを車内に置きっぱなしにすることです。


好きな車と、暮らそう。

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