先月（2024年8月）のイタリアの自動車マーケット、月間新車販売台数は68,516台でした。これは前年同月比14%減となりました。

イタリアで最も売れている新車はフィアットですが、ここ最近フィアットはかなり失速していて、今年の年初来から8月までの累計販売台数が去年の同期間とくらべて6.4%減少しています。今のところまだフィアットは1位を維持しています。

去年2位だったフォルクスワーゲンも4%減少して、現時点で3位に転落しました。

フィアットもフォルクスワーゲンもEVシフトがイタリアでの需要低下に影響している可能性があります。

去年3位だったトヨタは今イタリアで絶好調で、累計販売台数が去年の同期間とくらべて35.5%プラスになっています。トヨタ自動車は、EVをあくまで脱炭素に向けた選択肢の一つだと考えていて、全方位戦略を掲げてきたことが好調の要因でしょう。

かなりの勢いでシェアを伸ばしているトヨタ、このままのペースで行くと近い将来トヨタがイタリアでTOPのシェアを獲得できる可能性が見えてきました。

トヨタがシェアトップになっている国は他にもありますが、大きな自動車産業が自国にあるイタリアでトヨタが1位になることによって、一部のイタリアの人は複雑な感情を引き起こす可能性があります。

日本は輸入車のシェアが極端に低い国なので単純にイタリアと比較することはできないかもしれませんが、例えば日本でフィアットがトヨタを抜いてシェア1位になったとしたら、かなりの騒動になると思います。

でも、今の状況を見ていると欧州の自動車メーカーもトヨタの戦略が一番まともだと分かっているのでは無いでしょうか。しかし、分かっていても技術的に真似できないので違う路線で進むしか無いと思いますが。

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